意外と知られていない!?デフリンピックへの参加資格とルールについて調べてみた

デフリンピック

こんにちわ。デフバドミントンネットワークの沼倉です。

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます。

今回は、ろう者のためのオリンピックのこと「デフリンピック」への参加資格について、解説したいと思います。

デフリンピックへの参加資格について、意外と知られていないので、今一度確認しておきたいところです。

デフリンピックへの参加資格

デフリンピックへの参加資格は、

音声の聞き取りを補助するために装用する補聴器や人工内耳の体外パーツ等(以下「補聴器等」という)をはずした裸耳状態で、聴力損失が55デシベルを超えている聴覚障害者で、各国のろう者スポーツ協会に登録している者とされています。

全日本ろうあ連盟スポーツ委員会より引用

つまり、良いほうの耳の聴力が55dB 以上(通常の会話が困難とされているレベル)ということになります。

例えば、片耳が55dB、もう片方が60dBであれば、参加資格があるということになります。

なお、デフリンピックは聴力によるレベル分けは行われていません。これがフェアか否かについては、度々議論を呼びます。

デフリンピックへの参加資格が分かりました。続いては、国内において代表の選考基準です。

日本代表選手の選考基準について

日本代表選手の選考基準は全日本ろうあ連盟のHPに書かれてありました。

(1)第24回夏季デフリンピック競技大会の参加資格を満たしている者
(2)当該競技においてメダル獲得または入賞の可能性のある者
(3)わが国を代表する選手として推薦できる者(健康状態に問題がないこと、代表選手として不適切な行動がないこと、反社会的勢力との関わりがないこと 等)
(4)上記の条件に加え、2025年デフリンピック競技大会でのメダル獲得・入賞等、将来的な活躍が期待できる次世代の者

全日本ろうあ連盟スポーツ委員会より引用

各スポーツ競技の協会が日本代表選手を推薦し、全日本ろうあ連盟スポーツ委員会が派遣選手を決めるという流れになります。

そして、もう一つ忘れてはならないことがあります。

新しく参加する選手は2020・2021年度において一般財団法人全日本ろうあ連盟会員でなければならない。前大会(サムスン2017)出場選手は、2018・2019・2020・2021年度において一般財団法人全日本ろうあ連盟会員でなければならない。

全日本ろうあ連盟スポーツ委員会より引用

全日本ろうあ連盟の会員でなければなりません。

成績がどんなに優秀でも、会員でなければ日本代表候補から外されてしまいます。

デフリンピックを目指している選手は、今すぐ全日本ろうあ連盟の会員に加入しましょう。加入方法については、今住んでいる地域のろう協会に問い合わせてみてください。

会員登録費は、地域によってまちまちですが、年間1万2000円から1万600千円程度です。

もちろん、各スポーツの競技団体主催の大会や記録会に参加して、日本代表に相応しい成績を残す必要があります。(礼儀や態度も見られるので、それも気を付けてね)

詳しくは、各スポーツの競技団体に聞いてみてください。

参加資格がわかったところで、今度はデフリンピックのルールを説明したいと思います。

デフリンピックのルールについて

試合や練習の際は、補聴器や人工内耳を外すとしています。

これは選手同士が耳の聞こえない立場でプレーするという公平性の観点による物です。

バドミントンでも、過去に試合中に補聴器を付けたままプレーしている選手がいて、その選手は即失格になりました。

補聴器や人工内耳は結構、付けているのを忘れやすいので、競技会場に着く前に選手やスタッフがお互いチェックし合います。

あとは、選手は耳が聞こえないので、審判の合図やスタートの音は、視覚的に情報が伝えられるように工夫されています。陸上や水泳のスタートの合図はランプ、サッカーの審判はフラッグを使うなど、視覚的保障が受けられます。

バドミントンはルールとしては特にないですが、主審はサインを覚えてもらうとか手話通訳者が付くのがあります。

まとめ

私がわざわざこの記事を書いたのは理由があります。

せっかく競技の実力があるのに、デフスポーツの存在や参加基準を知らない選手が結構見受けられたからです。

これは勿体ない事ですし、日本デフスポーツ界にとっても損失です。

もし、周りに参加基準を達してそうなアスリートがいたら、ぜひ声をかけていただきたいなと思います。

少しでもデフスポーツ界の発展につながれたら、嬉しく思います。

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